2012-01-01から1年間の記事一覧

PubChem Fingerprint

PubChemデータベースは、独自のフィンガープリントを構築して Webサイト内での類似度検索に使っています。そのフィンガープリントの構成は既に公開されているのですが、 881ビットもあるので、ちまちま実装するのは面倒です。 そこでCDKを見てみると… Pubche…

chemical beauty (2)

(1) のつづき。Bickertonら*1は、QEDを定義したあと、薬物候補を判別するベンチマークを行いました。 従来から使われているリピンスキーの法則より優れていることを示すためです。 正例:DrugBank登録の薬物 負例:PDB登録の低分子リガンド ここで「QEDの方…

芳香環の数

芳香環の数は、分子の疎水性に大きく寄与します。 疎水性は、アルブミン結合率・CYP3A4代謝酵素の阻害率・hERGタンパク質阻害率などに強く影響します。 したがって、芳香環を数えることは、「薬らしさ」の指標となります*1。 数えてみましょう。 ただし、ナ…

chemical beauty (1)

「薬らしさ(drug-likeness)」という指標があります。 これは、物性が承認薬と似ているという基準で候補化合物をざくっと絞り込むときに使います。 有名な指標は、リピンスキーの法則ですが、最近、新たな指標が提案されたので取り上げます。 それは、Bicke…

化合物が流れる動画 (3)

前回の続き。 こんどは、構造の一部のみを"回転"させます。 OpenbabelのRotateメソッドを使ってみます。 回転可能な結合を適当に見つけてきて、 二面角をなす4原子の番号を関数に入力します。 (この番号は、SDFにおける登場順で付けられます) #include <stdio.h> #i</stdio.h>…

化合物が流れる動画 (2)

あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。今年こそは、新しいことに挑戦しようと思います。 さて、化合物の動画について、まとめてみます。 まずは、単純な平行移動から。 Openbabel(ver2.3.0)を使います。Translateメソッドで…