はじめまして。

はじめまして。


いきなりですが、
新しいくすりを設計するのは、とても難しいことです。
なぜならば、生物界はその系に存在する分子のみで問題なく成立していて、
人工的に設計した外界の分子に反応する必要がないからです。
そこを無理無体に反応させると何が起こるか、というと、
往々に「毒」として振舞います。


よく言われることですが、くすりは毒なのです。
どんなに健康な人も、意味もなく服薬を続けていると病気になります。
つまり、創薬研究者は「病気の人にはプラスに働く毒(=くすり)」を
生み出さなければいけません。この二律背反性のおかげで、
数々の候補分子が有効性と安全性を維持できずにドロップアウトしていきました。


この難問を情報技術で解決しようと試みているのが、計算化学、そして
ケモインフォマティクス(chemoinformatics)と呼ばれる分野の人々です。
情報技術は見掛け倒しでアテにならない、などとよく揶揄されますが、
どんな技術にも限界があるのは当然のこと。では、どこに限界があるのか。
このサイトでは、そういった計算科学的な創薬アプローチについて
情報を提供・交換していきたいと考えています。


よろしくお願いいたします。